
2026
国際シンポジウム【Art&Social Practice Tokyo 2026】
「アートとは何か」「これからの教育に何が必要なのか」「地域や社会とアートはどう結びつくのか」という問いを軸に、米国ポートランド州立大学(PSU)MFA Art and Social Practiceプログラムの教育者・アーティストたちを招聘し、開催した国シンポジウム。
Collaborator /
Lisa Jarrett, Nozomi Watanabe, Kaoru Kumagai, Yoshiyuki Nagata, Michiko Akiba
2026年9月12日(土)、SHIBAURA HOUSE(東京都港区)を舞台に、国際シンポジウム「Art & Social Practice Tokyo 2026」を開催いたしました。本企画は、アートを美術館やギャラリーの枠内に閉じ込めず、教育・地域・制度・コミュニティ形成といった社会との関係性の中で捉え直し、領域を横断する対話の場をひらくことを目指して立ち上げられたプロジェクトです。
本シンポジウムの核となったのは、「アートとは何か」「これからの教育に何が必要なのか」「地域や社会とアートはどう結びつくのか」という根源的な問いです。
全米トップクラスと評されるポートランド州立大学(PSU)大学院 MFA Art and Social Practice プログラムより、アーティストでありディレクターを務めるリサ・ジャレット(Lisa Jarrett)教授を招聘。現役の公立小学校内に創設された現代美術館「KSMoCA」など、教育現場や日常のコミュニティとダイレクトに結びついた先駆的な実践の知見を共有いただきました。
当日は、現地会場とオンライン配信・記録動画を合わせて100名を超える方々にご参加いただきました。参加者の背景は、高校生からご年配の方まで、アーティスト、大学・学校の教育関係者、地域づくりやまちづくりの実践者、研究者、主婦の方、さらには富山など遠方から駆けつけてくれた大学生まで、多岐にわたりました。 本企画では、参加者を単なる「受講者・聴講者」ではなく、それぞれの現場から「問いを持ち寄る主体」として位置づけました。事前に集められた問いや想いをフロアと共有しながら、登壇者と参加者が垣根を越えて応答を重ねる中で、単に知識を得るだけにとどまらず、その場にいる一人ひとりの認知が揺らぎ、ものの見方が変容していくような濃密な体験が立ち現れました。 絵を描く、モノとしての作品をつくることだけがアートではない。社会に潜む「正解のない問い」を他者と共に面白がり、徹底的な対話や深い関わり合いを通じて新しい関係性や価値を生み出していくこと——一人では決して成し遂げられないものを多様なコラボレーションで形にし、時間と空間、そして身体感覚を共にすることこそがまさに「アート」であり、ソーシャル・プラクティス(社会実践としてのアート)の本質であることを、会場全体で実感する一日となりました。
単発のイベントとして終わらせるのではなく、日米双方の実践者・教育者・研究者をつなぐ対話の輪をここから継続的に育て、日本におけるこれからの探究学習や地域協働の土壌へと接続していくための、確かな第一歩となりました。
【実施概要】
日時:2026年9月12日(土)13:00〜16:30
会場:SHIBAURA HOUSE 5F(東京都港区芝浦) / オンライン配信
登壇者:基調講演:リサ・ジャレット(アーティスト/教育者、ポートランド州立大学教授)
パネリスト:秋葉 美知子(アート・アンド・ソサエティ研究センター研究員) 永田 佳之(聖心女子大学教授/同大学グローバル共生研究所副所長、日本国際理解教育学会会長) 熊谷 薫(アートマネージャー/合同会社ARTLOGY代表) ファシリテーター:山中 緑(多文化共生・国際交流の教育実践者/ソーシャル・プラクティス・アーティスト)
主催:Art & Social Practice Tokyo 2026 実行委員会(合同会社ARTLOGY)
共催:SHIBAURA HOUSE 助成:公益財団法人 小笠原敏晶記念財団 協力:ポートランド州立大学大学院 Art and Social Practice プログラム


